水玉屋

狂いたくないオタク

同人誌の表紙の話②

 芹沢さんの命日ですね。(新暦
 前に話してから時間が経ったので忘れないうちに。(まあ去年出した方は多分ほぼ忘れちゃったんですが……)
 表紙の話っていうか表紙にかこつけただけのよもやま話って感じです。

・てんしのらっぱ

 芹沢ルート前提の転生山吹組の話。タイトルはフォロワーのフォロワーさんが1発で見抜いてくださったと耳にしたのですがエンジェルストラッペット、いわゆる朝鮮朝顔のことです。ダチュラともよく呼ばれます。
 山崎の幻覚、幻聴などのことを示すつもりでこのタイトルにしました。中表紙の花もこれです。
 遊び紙の色は頭が紫で後ろが黄色なのですが、これも朝鮮朝顔の色に合わせてます。途中どこかで山崎がこの花のことを考えるシーンがあったと思うのですが、そこだと紫と白のものです。(中表紙はこちら)土方をイメージしました。
 後ろの黄色は井吹イメージです。園芸種としてはこの黄色いものがメジャーみたいです。(たしか)
 幕末の象徴としての紫と現実の象徴としてな黄色でした。山崎が幕末の頃の記憶に一区切りつけて今を生き始めるまでの話です。 「Angel's trumpet」の部分にうっすら黄色が重なってるのもこれです。

 割とヤバい花ということもあってタイトルの色はビビッドにしました。特色印刷ができるならショッキングピンクにしたかったです。
 ちなみに表紙の背景、はじめはもっと暗くて灰色とか暗い青(井吹の髪みたいな)だったんですが、友人やらフォロワーやらのアドバイスを受け修正していきました。
 夜のファミレスで数時間私の修正に付き合ってくれたフォロワー各位、本当にありがとうございました……。
 青い部分のエフェクトは水イメージです。水族館とか川とかいっぱい出てきたあれです。
 あと赤と青を混ぜると紫になるので。(最終的にめちゃくちゃ明るくなりましたが)

 あと一応黙示録のラッパも多少意識はしてます。まあ結局山崎が終末だと思ってたものは終末でもなんでもないただ生活だったんですけど。
 私は土方ルートの山吹組を地獄だと思ってますが本人たちがそれを地獄とも極楽とも思わずただの現実としてしか捉えていないところが好きです。土方ルートとは関係性が逆転する芹沢ルートということでそこを逆転させてみました。

 逆転といえば話の冒頭とラストで崩れ落ちる人とそれを上から見る人の関係も逆転させてます。



・行春

 ペーパーに書いた通りタイトルは芭蕉の二つの句から。おくのほそ道で千住だったかから旅立った日の歌と井吹の先祖の出身地である「近江」が入った二つの句です。

 表紙はフリーの写真を加工したり色重ねたり。明治の景色に溶け込む旅人井吹をイメージしました。(タイトルの右側にちっちゃく芹沢ルートのスチルの井吹が描いてあります)これもペーパーで書いたんですが中表紙で同じ景色に井吹がいないのは単に通り過ぎた直後に撮ったものだからです。そういう風にいろんな偶然が重なって記録に残らなかった井吹というものに夢を見てます。

 自分の小説も初めは芹沢ルートの話よ予定でした。(これも没案としてペーパーに全文掲載)

 来年は黎明録発売から10年ですし、ちょっとアンソロとまでは行かなくてもなにか一冊出したいです。出来れば全ルート分。
 また井吹不在の井吹本になったら笑ってください。

(今日語った2冊と井吹不在の井吹本をはじめとする既刊はhttps://mztmy.booth.pm/より!)