水玉屋

狂いたくないオタク

プロメアの感想

 書き上げて思ったんですけどマジで思いつくままに書いてるのでなに一つ整理されてないです。
 セリフとかは全てうろ覚えです。
 ガロ編リオ編まだ観られてないです。
 あと多分なんか色々と都合の良いように見てると思います。

 ふせったーとかにしようかと思ったんだけどブログが半年以上死んでたのでこっちにします。
 昨日はまだプロメア見てない薄桜鬼のフォロワさんとプロメア2回目行ってきたので、その感想とか思ったこと。

 プロメア、1回目見る前からTLでめちゃくちゃ話題になっててしかも色んなところに色んな仕掛けが施されているらしいのがすごく興味をそそって、ふせったー使ったプロメア考察ツイートとかブクマしておいて1回目みたあとに読んで、どうしてももう1回みたくなっちゃったんですよね……
 自分は映像から情報を得るというか、映像で示されている情報に気付くのが多分ものすごく下手で、○△はともかく□がどういうところに使われてるかとか一人じゃ絶対気付けなかったし、なんならガロがウィンクしてるところがどこなのかもわかんなかったので、人様の考察ツイートいっぱい読んだ状態で2回目観られたのすごくラッキーだったし楽しかった……インターネットがあってよかった……。

 自分はまあクレイが好きなんで、その辺中心に多分もう100万回くらいいわれてそうなことをひたすら言います。

 ガロにバーニッシュを使ったワープ実験を見せたところ、つらつら語ってるところでずっとクレイの背中が映されてるわけなんですけどあそこのさ〜クレイが右手で左手首をずっと掴んでるのが真ん中に映されてるのすごいぐっと来てしまったし、そのあとに左手でガロを殴るのがまたなんとも……なんとも……
 それ関係だとガロとの対決的なシーンでそれまで左手メインだったのが最後に右手を出すところとか、そのあとにリオが左手でガロの拳を受け止めるところとかまあまだちゃんと整理できてないんですけどぼんやりとなんか意図があるんだろうなと思います。

 あとクレイのコンプレックス的なところにめちゃくちゃ萌えてしまう。
 自分について「醜いバーニッシュ」と言うくだりとか、クレイは自分のことがまるごとひっくるめてはきっと好きではなかったし、だからこそ自分を慕うガロが厭わしかったのだろうかとか。
 クレイが腕を再生しなかったこと、力が暴走してたからすぐには再生しなかったとか、それを人に見られたから治したら怪しまれるとか色々とあると思うんですけど、とにかく義手が吹っ飛ぶのが戦いの中でとかではなくて最後のあのガロとリオの青い炎にやられた? ぽいのが。まあダメージ蓄積とかしてたとは思うしあの炎だけで吹っ飛んだかはわかんないけど。

 あと「バカ」という言葉の使い方、クレイは一貫してそのまんま蔑みの意味で使ってるんだけど他の人のいう「バカ」はだいたいは呆れとか親しみとかが込められていて、リオのいう「バカ」も作中でだんだんとそういう意味を含んで行くようになる過程にぐっときてしまった。

 それと人が避難したプロメポリスでの戦闘シーン、クレイが心なし楽しそうでニコニコしてしまう。いや笑い事じゃないんですけど。(バーニッシュの力は抑えたままとはいえ)わりと力いっぱい暴れてるしこれ他の人も言ってたけど「研究者として自分の発明品を解説するのが楽しそう」的な面もそう。あそこにはクレイが守らなければならない「無辜の民」もいなければクレイが「理想的な司政官」を演じて見せなくてはいけない相手もいない……。
 ガロに「俺の救世主」と呼ばれ続けて、「人類の救世主」になろうとしたクレイ、半ばそうあらねばならないという強迫観念にも似たものをチラチラ見せてきつつ決してそれを「弱さ」と観客に思わせない程度なのが良い。いやクレイにとってのあれ、純粋な罪悪感や贖罪ではなかったのが大きいんだと思うんですけど。決して自己犠牲的なキャラではないしむしろ利己的なところがあるからこそああなったんだろうし。
 ただまあコンコルドの誤り的な「ここまできたら後には引けない」的なところもあったよなあ。

 あとエリスとの関係が割と好きなんですよね。「司政官」「エリス博士」と呼んでエリスが敬語を使うところもあれば「クレイ」「エリス」と呼び合ってエリスもタメ口きいたりもするの、あれあれかなあ、大学の同期とか同じ研究室にいたとかあるんだろうか。分野違いそうかなとも思うけど、エネルギーとしてバーニッシュの炎を、ってエリスが全く考えてなかったところにクレイが提案したんだろうか? とか色々と考えてしまう。
 エリスがクレイを見限った時にクレイが「私情に振り回されおって」的なことを言いながら怒ってるのに、クレイも本当は私情で動きたかったところもあるんだろうかと思ってしまった。  クレイ、バーニッシュとしての衝動も私情も自分の正体も全部抱え込んで、大義を第一に考えていた(その中になにが含まれていたかは置いておいて)けど、大義のために動く以外に身動きが取れなくなってるように見えてそういうところが好きでした。

 あとこれはフォロワさんと話してたんですけど、クレイ、(手元に置いて育てたかどうかはわからないというか個人的にはどっか施設に入れてたのかなと思うんだけど)ガロがグレないようにはしてただろうなと思います。両親を失った状態でガロがグレでもしたらそれは自分のせいになるので……
 ガロの前で「理想的な手本となる清廉潔白な大人」をやっていたクレイのこと考えると居ても立っても居られなくなるし、それを見て正しく育ったガロが、ガロの思うような意味では「正しくない」クレイを止めるというの、ある意味でクレイが子育てというか情操教育大成功しちゃった証明みたいで皮肉かなと思います。
 クレイがガロの前で演じていた(?)のが「クレイの思う理想の大人」で、それを「自分の救世主」として尊敬して育ったガロの価値観が「クレイの思う理想の価値観」だとしたら、ガロが「自分が殺した博士の発明品」と「醜いバーニッシュ」の力で本当に「人類の救世主」になってしまって、ってもうクレイにとっては最悪の結末で、だからこそ救われるのかなどと思いました。まあ半分以上妄想なんですけど。

 クレイはその手でガロを殺せないんだな、と思います。クレイが博士を殺したのは大義のためだったけど、クレイがガロの両親を殺してしまったのは明確な「失敗」でありそこには一欠片の正義もないので。
 だからクレイはガロに正しい人間としての自分を見せながらも手を下せなかったし、自然に死んでくれることを願うしかなかった。ガロの直接の死因はクレイではいけなかった。
 ただガロをバーニングレスキューに入れたこと、クレイは「死亡率が高いから」と言ってたけどガロは「あんたのおかげでバーニングレスキューにもなれた」的なことを言ってた気がするんですよね。(だよね?) 「(クレイにとっては醜い)バーニッシュから(そうではない)人間を守る」という仕事、まさに左腕を抑えたクレイの右腕なのでは、と思ってしまうんですけど、それがガロが望んでのことだったら、クレイが勧めるより前にガロがその望みを打ち明けていたら、まあ仮定なんですけど、その時のクレイの心情ってどんなもんだったのかなと想像しちゃいますね。 「自分の罪、失敗の象徴」が「そうした瑕疵を持たない(自分の)理想の姿」になってしまったんだとしたら?
 同じ話を2回した気がするけど読み返すのが面倒くさい。

 あと勲章の話。「あげるにふさわしい人間が、もらうにふさわしい人間に渡すのが勲章だ。いまはどっちもふさわしくない」的なガロのセリフ、すごく好きです。
 ガロがクレイを「勲章を渡すに相応しくない人間」と断じた瞬間だし、ガロの胸から勲章が消えたこと、クレイの表向きの姿が否定されたというか壊れたというか、ガロの中でクレイへの完璧な(盲目的な?)敬意や愛情やその他の終わりというか。
 勲章という他者から見える位置に置かれた正しさというか功績というかを具現化したものがああなったことにグッとくる。
 あとガロが自分自身をも「相応しくない」ということ。勲章が与えられた理由、簡潔に言うと「市民の生活を脅かすテロリストを捕らえた」だと思うんだけど、別にそれ自体はおかしくはないというか、やったこと自体は別に間違いではなかったと思うんですよ。行為のみを切り取って見るなら。
 それでもガロが自分を「ふさわしくない」と言ったこと、「自分の無知をよしとしない」という点でめちゃくちゃいい男だなと思いました。いやそりゃ自分が良かれと思って捕らえた相手が非人道的な扱い受けてると知ったら知らなかったとはいえそういう扱いを受ける原因を作ったことを悔いるのは普通の心の動きかもしれないんだけど、そこで言い訳もしないし正当化もしないというか、ある意味でものすごい潔癖だなと思いました。いや明らかにそういうキャラだけど。 「火消しバカ」というキャラクターだけど人として愚かではないし、思考放棄もしてないところが好きです。

 あとマッドバーニッシュ初登場シーンのリオめちゃくちゃかっこいいなと思った。事前情報堺雅人が黒幕しか知らなくてあとで知ったリオの性格は割と想定外だったなと思ったんだけど、それでもそれを知った上で見てもやっぱリオかっこよかったよリオ……最後までかっこよかったです……リオ様呼びわかる…………ドキドキした…………。
 龍というモチーフのせいかもしれないけどリオの神様感というか、バーニッシュの希望であったというところ含め「救世主」的な面が割と元から備わってた感じある。のか? わからない。でも希望を託された人だし信じられた人なんだよな。バーニッシュたちに。