水玉屋

狂いたくないオタク

AKIRA観てきた

AKIRAのことなんにも知らないで映画見た人間が見た直後に書いた雑感。おそらくなにもかも間違ってる。

 いやアニメ映画の文脈〜!!!!になった話

 去年のAKIRAの日〜とかジャムおじさんがバイク乗ってるシーンAKIRAっぽい〜みたいなそういうのでちょいちょいタイトルを見るので気になってはいた。Twitterリバイバル上映すると見かけたので仕事帰りに観てきた。ちなみに「さんをつけろよデコ助野郎」の元ネタだったというのはもぎりのとこで知った。いまもぎらんけど。

 レディースデイの割に高いな〜リバイバルだからかなと思ってたらなんかいいシアターだったっぽい。どこがどういいのかの説明CMみたいなやつあったんだけどすごい面白かった。黒の深さすご〜になった。  あと音良くてよかったな〜暗転切り替わりの時の音とか無音とのメリハリすごかった。全方位から聞こえるやつ。なんかもう環境だけで楽しかった。映画館楽しい〜
 映像の迫力も一から十まですごかったし謎の多さに対して全く退屈させないつくりなのもめちゃくちゃ面白かったんだけどやっぱりいろんなものに影響与えまくってんだな!? ってところが一番最初印象に残った。いや時系列知らんから逆もあるかもだけどとりあえず観ながら思い出したのはもののけ姫と鬼滅。エヴァも若干思い出した。なんというか時代を感じた。古臭い的な意味ではなくて。AKIRAがそれを作ったのかAKIRAにそれが反映されたのかは知らないけど当時の人これ観てめちゃくちゃアガったろうな〜って思えるのか面白かった。
 あと豊かな時代にいくらかの必然を伴って作られた映画だなと思った。今は絶対にこういうテーマの作品は自然発生的には出てこないでしょ。近いものが出たとしても飽和は描かないしそういう目で見ると最近の作品に共通するテーマとか空気感てなんだろうと思った。30年後にいま映画館でかかってるものを見返したら簡単にわかるのかな。それとも30年後まで生き残ってる作品にそれが反映されるのかな。
 この映画の中で足りないと叫ばれてるものは相変わらず今の世の中にもないように思えるし物理的な豊かさもないなあと思う。いやでも絵に描いたような学級崩壊とかそういうのはないかな。あと市民運動。学生って言われてたしあれって全共闘とかあの辺を受けての描写? 詳しくないのでわからん。
 新興宗教の教祖っぽい人が「火による浄化を恐れてはならない」みたいなこと言ってたのに最後死ぬ時に「死にたくない」みたいなこと叫んでたのがよかった。ああいうの好き。
 あと名前わからんけどバイク燃やされたやつ好きだったな。ヤマガタくんも好きだったけど死んでしまった……なんというか死ぬためのキャラ、死ぬためのキャラでよかったな。テツオのためのキョウコとか。あの建設会場までいくガッツ見せたからなんか役割あるんかなと思ったら死んじゃってびっくりした。キョウコの死に方が一番怖かったかもしれん。ジューサーバーのミキサー思い出した。

 金田は最高だった。主人公〜!!人間〜!!!!ってなった。いや人間のメンタルではないけど人間性を失わなかった。後半まで痛覚があるタイプの主人公だった。  正直途中まで「あーこれアキラと金田がこう融合みたいなのになってテツオと対決するのかな〜」って思ってたら最後までバイクとあのバッテリー充電式のビームみたいなやつで戦っててよかった。最後まで降ってくる瓦礫に対して「うわー!」って言ってるやつでよかった。良い主人公だったな。ああいう主人公も好きだ。
「あいつは俺たちの仲間だ! 俺たちが始末をつける」みたいなセリフとあと最後にテツオに「助けて」って言われて突っ込んでいくとこよかった。あそこらへんうわってなった。よかったな〜
 最後ボロボロになったバイクが映るところ、あれもうお釈迦になったのかと思って「あ〜今まであったものは壊れてそこから新しく始まる的な……?」と思って見てたら最後ボロボロのバイクで走ってて大好きになった。変わらねえ〜金田の変わらなさ本当に尊いものだと思う。  あと最後の方だと天の階の描写すごいよかったな〜まん丸な光が落ちてるところ。サーチライトに照らされては撃ち殺される人間をあれだけ出しまくった上でのあの光。うめ〜〜〜〜ってなった。青空が見えるのってラストだけだっけ? わからん。ただ綺麗だなと思った。ガラス張りのビルに移るところから始まるの。夜は夜景の光を構成していたガラス張りのビルに青空が映るってすごいいいよな。
 あとあのスネ夫ポジ的な、バーで生き残った方のヤマガタが死んだの教えにきてくれたやつ。あのこのバイクに火がつくところよかったな。あそこで自分のバイクのバッテリー使わん金田なのがよかった。金田が最後まで大義を掲げないし特に成長とかもしないしケイを守ろうとしたりするのにも特に理由がなさそうなところ。  ヤマガタのバイク燃やすところ絵に描いたようなヤンキー文脈でよかった。なんというか金田、最後まで金田の等身大の価値観で生きてたところがよかった。

 あと大佐! 大佐……生きててよかった。第三次世界大戦から生きてた人だよね? 生き残るというか生き残っちゃう人なんだろな、生きててほしいな。
 大西博士だっけ? あれが最後まであのキラキラしたやつとか見ながら死んでいったのよかった。あれは死んだ方がこう納得できるキャラだよね。あれが報われないところ好きだな。
 リュウさんもあんまよくわからんまま死んじゃったな。死ぬシーンめちゃくちゃ力入ってたのはわかった。路地裏まで追っかけてくるところ、あの政治家? の心臓病を患ってるおじいちゃんの見た幻覚だと思ってたらお腹撃たれてたけどまだ生きてたのびっくりした。お金? 小切手? なんかすごかったな象徴的で。象徴的なことがわかっただけでなんの象徴だったかはわからん。あの政治家の大事に抱き込んでたお金はリュんみたいな人達の血で汚れたお金だったとかリュウさんたちは結局ああいう人たちのお金のために使われたとかそういう? わからん
 なんか他にもいろいろ思ったけどそろそろ電車が最寄りに着くので終わり。